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米ハーレーダビッドソン 第1四半期連結業績、営業利益が同29%減少  車両販売台数は横ばい

米ハーレーダビッドソン 第1四半期連結業績、営業利益が同29%減少  車両販売台数は横ばい

2024.05.17

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米ハーレーダビッドソン 第1四半期連結業績、営業利益が同29%減少  車両販売台数は横ばい

米ハーレーダビッドソン社(Harley-Davidson, Inc./HDI)は4月25日、2024年の第1四半期の連結業績を発表。売上収益は前年同期比で3%減少の17億3000万ドル(ドル160円換算/2768億円)、営業利益が同29%減少し2億6300万ドル(420億8000万円)、HDIに帰属する純利益は同23%減少の2億3500万ドル(3760億円)であった。2024年通期の財務見通しを更新した。

 

ハーレーダビッドソン・モーター・カンパニー (HDMC)の営業利益率は16.2%で、北米の二輪車販売1月末に発売された新型ツーリングバイクの販売が牽引し6%増加。HDMCの収益では5%減少した。一方でハーレーダビッドソン・ファイナンシャル・サービス(HDFS)の営業利益は8%減少したが、売上収益は 12% 増加したことで減少を一部相殺した。

 

HDMCの世界での二輪車出荷台数は前年同期比で7%減少し5万7700台であったが、予想内としている。売上高は、卸売出荷量の減少と世界的な価格下落により5%減少し14億7600万ドル(2361億6000万円)であった。

 

このうちモーターサイクル売上収益は同6%減少し12億2200万ドル(1955億2000万円)。部品および付属品の売上収益は1%減少し1億6600万ドル(265億6000万円)、アパレル関連では前期にはアニバーサリー製品が含まれていたが、売上収益は10%減少の6400万ドル(102億4000万円)であった。

 

HDMCの営業利益は前年同期比29%減少の2億3800万ドル(380億8000万円)。粗利益率は価格設定と販売奨励金の影響、生産量の減少、製造コストの上昇により4.5 ポイント減少の31.3%。営業費用はほぼ横ばいであったが、営業利益率は同5.4ポイント減って16.2%となった。

 

モーターサイクルの販売台数は、世界で前年同期と横ばいの3万9400台。北米は同6%増加の2万7500台。海外市場では同期内に新型ストリート グライド、ロード グライドがディーラーに入荷されなかったことを挙げる。欧州が同11%減少の5300台でドイツとフランスで低迷した。アジア太平洋地域は同12%減少6000台で特に中国の低迷によるもの。南米が同2%増加の600台でメキシコとブラジルで緩やかな成長がみられたとする。

 

一方、LiveWireの業績は、売上収益が前年同期比39%減少の500万ドル(8億円)、営業損失2900万ドル(46億4000万円)となるが、新しいモデル製品の開発を継続し、EVシステムのコストを削減するための取り組みなど、新事業での初期段階の性質に見合ったものとしている。販売台数は前年同期比86%増加の117台。

 

ハーレーダビッドソンのヨッヘン・ツァイツCEOは「最大かつ最も重要な地域である北米で6%の小売成長を達成し、今年の良いスタートを切れた」としている。さらに「当社の新しいツーリングバイクを中心とした今年の新製品ラインナップが好評で、本格的なライディングシーズンに向けて好調な勢いが続くことを楽しみにしている」と述べる。

 

2024年の財務見通し

HDMCの2024年通年の見通しでは、売上高は横ばいから9%減少、営業利益率は12.6~13.6%に後退、HDFSの営業利益は横ばいから5%増加。LiveWireの電動バイクの販売台数は1000~1500台を見込む。HDIの資本投資は2億2500万ドルから2億5000 万ドルとする。LiveWireの営業損失を修正前回見通しから改善を見込む。

 

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