
ホンダが、最新大型ロードスポーツモデル「CB1000F」をいよいよ発売する。CB1000Fは11月14日、「CB1000F SE」は来年1月16日にそれぞれHonda Dreamで販売する。国内での年間販売台数は両機種で5000台を見込む。
同機種は水冷4ストロークDOHC直列4気筒999ccエンジンを搭載し、スーパースポーツモデルのエンジンをベースにしたパワーユニットを採用。エンジンは幅広いシーンでの扱いやすさと快適さを追求して設計したという。車体は市街地からツーリングまで、さまざまなシーンで快適な運動性能を提供するように設計し、軽快さと安心感を重視した。CBシリーズの歴史と先進性、力強さを表現したスタイリングを採用している点も特徴。さらに、Honda RoadSync機能を搭載した5インチフルカラーTFT液晶メーターを標準装備する。
CB1000F SEはCB1000Fをベースに、外観と装備の充実を図ることで所有感の向上を目指した仕様とした。トラディショナルなプロポーションを際立たせるヘッドライトカウル、ラジエーターグリル、グリップヒーター、クイックシフター、専用カラーステッチシートを採用した。
CBのフラッグシップモデルとして位置づけており、幅広いシーンでの操る楽しさや高揚感、さらには所有すること自体の満足感を提供するロードスポーツバイクの普遍的な価値を追求した。Hondaスポーツバイクラインアップの「進化する基準」として具現化した最新モデル。
市街地で扱いやすいトルク特性と高速巡行時の快適なライディングフィールを両立するエンジンは、低回転から高回転までスムーズな出力特性を実現する新設計カムシャフトを採用。さらにエアファンネルやバルブタイミングの最適化により、低中回転域でのトルク向上と重厚な排気音を目指した。トランスミッションは、1速と2速をローレシオ化することで駆動力を強化した。これにより低速時の取り回しやすさを向上させつつ、高速巡航時にはエンジン回転を抑える設計としている。
車体デザインは1979年に登場したCB750Fの流れるようなラインをモチーフにしつつ、現代の性能を反映した力強さを幅方向の抑揚で表現した。フレームは幅広い用途に対応するため、シートレールを専用設計とし、タンデムライディング時の快適性や積載性を向上させた。
サスペンションには、Astemo製の倒立式フロントフォークSFF-BPを採用。減衰力やプリロードを調整可能で、ライダーの好みに応じたセッティングが可能。リヤには分離加圧式シングルチューブタイプを採用し、軽快なハンドリングと快適な乗り心地を提供するという。
ブレーキはフロントにΦ310mmのフローティングダブルディスク、リヤにΦ240mmのシングルディスクを採用。さらに6軸IMUによる車体姿勢検知技術を搭載し、スロットルバイワイヤやコーナリングABSの精度向上に寄与している。
装備面では、5インチフルカラーTFT液晶メーターを搭載し、スマートフォンとの連携が可能な「Honda RoadSync」を標準装備した。音楽再生やナビゲーション操作をハンドルのセレクトスイッチやヘッドセットで簡単に行うことができる。ライディングモードの選択機能を備え、路面状況やシチュエーションに応じた出力特性を選択できる。さらにHonda SMART Keyシステムにより、スマートキーを携帯するだけで車両の解施錠を可能とした。
環境面ではリアフェンダーやシート底板にリサイクル材を使用することで、省資源化に貢献。この取り組みは、ホンダが掲げる2050年までのサステナブルマテリアル率100%達成を目指す方針の一環としている。
カラーリングは、1980年代の北米レースシーンで活躍したCB750Fをモチーフとし、CB1000Fは、ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)、ウルフシルバーメタリック(グレーストライプ)、グラファイトブラックの3色設定。特別仕様車CB1000F SEは、ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)の1色のみを設定となる。
◆税込価格
・CB1000F:139万7000円
・CB1000F SE:159万5000円
◆主要諸元
・全長×全幅×全高(CB1000F / CB1000F SE):2135mm×83mm×1125mm / 2135mm×835mm×1170mm
・シート高:795mm
・車両重量(CB1000F / CB1000F SE):214kg / 217kg
・総排気量:999cc
・最高出力:91kW[124PS] / 9000rpm
・最大トルク:103N[10.5kgf・m] / 8,000rpm
・使用燃料種類:無鉛プレミアムガソリン
・燃料タンク容量:16L
・タイヤ(前/後):前120/70ZR17M/C (58W) / 180/55ZR17M/C (73W)
・ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスク/油圧式ディスク
・懸架方式(前/後):テレスコピック式(倒立サス/ビック・ピストン・フロントフォーク)/スイングアーム式(プロリンク)

CB1000F

CB1000F

CB1000F

来年1月発売の「CB1000F SE」