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スズキ、売上・営利で過去最高  25年3月連結決算  二輪、インドで販売増が寄与

スズキ、売上・営利で過去最高  25年3月連結決算  二輪、インドで販売増が寄与

2025.05.14

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スズキ、売上・営利で過去最高  25年3月連結決算  二輪、インドで販売増が寄与

スズキは2025年3月期の連結業績を増収・増益とし、売上と営業利益で過去最高を上げた。一方、2026年3月期の連結予想では売上は増収としているものの、営業利益では減益を見込んでいる。

 

2025年3月期の連結業績の売上収益は5兆8252億円となり前年期に比べ8.7%増の4676億円の増加、営業利益が6429億円となり同30.2%増の1490億円増加、税引き前利益は7302億円となり同23.4%増の1385億円の増加であった。親会社の所有者に帰属する当期利益では4161億円となり同31.2%増990億円増やした。

 

2025年3月期の連結業績での売上収益の増加は、販売台数の増加や価格改定、為替の影響などにより増収となった。営業利益は研究開発費や労務費などの固定費の増加、および取引先での基盤強化の取り組みによる影響などを、増収効果や原価低減などにより相殺したことで増益とした。

 

 

収益性では当年期の営業利益率は11.0%となり前年期9.2%から改善したほかROE(自己資本利益率)は14.6%となり前年期12.6%から改善しており、稼ぐ力の向上に取り組んできた成果としている。

 

事業別の業績では、四輪事業の売上収益は5兆3052億円となり前年期比8.9%増で金額にして4356億円増加。営業利益が5676億円となり前年期比33.9%増の1437億円増やした。四輪は日本やパキスタン、中近東などの市場で増加し、世界での販売台数は前年期比2.3%増、台数で7万2000台の増加で324万台であった。

 

二輪事業では売上収益が3981億円となり前年期比9.1%増の金額にして331億円増加。営業利益は408億円と同4.4%増の17億円の増加。主にインドで主力スクーターのACCESSの販売が堅調で、販売が拡大し増収増益に寄与し、世界市場での販売台数は前年期比7.9%増、台数で15万2000台増やし206万4000台であった。

 

各市場の販売台数は、日本国内が3万5000台で前年期比8.5%の減、欧米は4万台で同1.2%増、北米が3万台で同1.4%減。アジアでは169万5000台で同6.4%増、このうちインドが104万8000台で17.6%増。中南米やその他は202万9000台で25.1%増であった。

 

マリン事業は売上収益1097億円となり前期比1.8%減で金額にして20億円の減少。営業利益は306億円と同11.4%増の31億円の増加。その他事業での売上収益は121億円で同7.9%増の9億円増加し、営業利益は38億円でどう13.5%増の5億円の増加であった。

 

 

◆2026年3月期の見通し

連結業績予想では、売上収益は台数増加などで6兆1000億円と前期比で増収を見込む。一方、営業利益では5000億円としており前年期比で減益を見込んでいる。主に為替での円高、取り引き先基盤強化の影響により厳しい経営環境であるものの、今年2月に発表した中期経営計画の実現に向け、競争力を高めていく考えで成長への投資を積極的に行うとしている。特に人的資本や研究開発、設備への投資などを通して、個の成長と全社的な稼ぐ力の向上を図る。

 

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