東京モーターサイクルショー開催初日、ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)のブースで同社の野田一夫・社長がカンファレンスに臨んだ。
野田社長は冒頭、ハーレーダビッドソン(HD)の販売が好調であることを強調した。芸能人からの購入の問い合わせが増えたことや女性からも支持が高まり「ハーレー女子」というキーワードがSNS上などで頻繁に使われていることを挙げた。他方では栃木県警より白バイとしてHDを納車したことも明かし、こうしたことからHÐが広く認められた実感を述べた。
製品にでは新しい水冷エンジンの3モデル、スポーツスターSとナイトスターこの2台が1位2位のバイクオブザイヤー賞し、昨年もその前の年もパンアメリカが受賞したなどとアピール。こうした製品効果で販売も絶好調。「落ち込んでいた販売が新型コロナの影響で、去年はV字回復し1万台を超えた」と強調した。
好調な状況でHÐは今年創立120周年の記念の年を迎えた。野田社長は今年を「改めて飛躍の年として、どんどん伸びていきた」と思いを述べて上で、「メーカーとしては良い商品、商品を通じて良い体験をお客様に届けるこれを目指す」と姿勢を述べた。
製品の紹介では特に新型4車種をアピールした。一番目の車種は「ナイトスタースペシャル」で同モデルはスタンダード仕様のナイトスターの上級グレードとした。同車種は異次元の軽快な走り、クールなデザイン、トップの装備を備えた新しい世代の水冷スポーツスター」と、特徴を説明。
同車種は水冷の975ccエンジンを搭載。最新世代のクリーンなエンジンで、軽量化に非常に力を入れ燃料タンクがシートの下部に構成され絶妙な重量バランスを強調した。同スペシャルには70年代のレインボーラインにインスパイアされたタンクバッヂを採用しているとした。ブース内にはカスタムコーナーを設けており「お客様の好みの一台に仕上げていくことがナイトスターの楽しみ」などとカスタムを推奨した。ナイトスターはますます装備充実の車両で、価格は237万円からとアピール。
2台目には「ブレイクアウト」を紹介。「日本のラインナップでは一番売れている車両で人気のモデル。非常に伸びやかなスタイリングで、筋肉質でモダンチョッパーと言って良いモデル」と特徴を述べた。発表会では格闘技チャンピオンの魔裟斗さんを招いて行い、魔裟斗さんのプライベートでもブレイクアウトに乗ってもらっているなどと経過を紹介した。
ブレイクアウトのエンジン排気量が1900ccクラスまで拡大したことやクロームヘビーブリーザーいわゆる、きのこ型の吸気口、カスタムの必須と言われるこういった商品も標準、燃料タンクが13 L から19 L まで拡大し、航続距離約100キロも拡大、クロームメッキが施されているなどと、ブレイクアウトの特徴を紹介。価格は326万円からなどとした。
注目の3モデル目に「ロードグライド3」を取り上げた。新しくトライクのシリーズに加わった同モデルはシャークノーズのトライクとしたことが特徴とした。特に「トライクは自動車免許で乗ることができます」と強調。また、充実した装備などを紹介し、車両価格は457万円からなどとアピールした。
4番目のモデルでは「120周年限定車」を取り上げた。記念モデルはCVOに加え6台、合計7台もの車両を準備したと述べた。「それぞれ世界で3000台限定、日本ではわずか100台で全国の正規販売店が100店舗のため、各店舗に1台あるかないかの希少モデル」と述べ、ユーザーの購入意欲を駆り立てた。120周年記念ではアパレルも準備していることも挙げ、ブースにはアパレルコーナーも用意したなどとした。
一方、野田社長は「商品を通じて楽しんでいただくことについても、力を入れております」とした上で、同社最大イベント「BLUE SKY Heaven」を富士スピードウェイで開催することをアピール。8月26日、27日に開催すると、参加を呼びかけた。
他方、120周年を記念して販売店のリニューアル進めており、「今年の1月、ハーレーダビッドソン沖縄がリニューアルオープン。新しいショールームのデザインを採用し、店はまだ世界で数店しかなく日本の沖縄でオープンしました。今後は全ての店をリニューアルしていきたい」と、新たな店舗の改装計画の考えを明らかにした。
また、今年「認定中古車専門店の販売店を世界で初めてオープン致します。ハーレーサーティファイド埼玉いう名で4月1日にオープン」と強調。「ハーレーは新車の販売台数が年間約1万台に対して、中古車の流通は約3倍の3万台ほど流通。お客様の中には質の良い中古車が欲しい。安心して購入し安心して整備してもらえる正規販売店が欲しいというお客様がおられる」と、認定中古車の専門店開設の理由を挙げた。また「買い取りも積極的に行っていきたい」考えを示した。