多くのバイク販売店が、ユーザー支援と自店の収益を上げるチャンスを逃している。循環型マーケットデザインを展開する株式会社オークネットの子会社である、株式会社オークネット・モーターサイクル(オークネットMC)は、バイク販売店の経営・運営業務を総合的にサポートする。同社の総合的支援サービスには「どの様なサービスがあるのか?」、それは店舗運営にとって「なぜ有効なのか?」「メリットは?」について取り上げる。
今回は業者間中古バイクオークション「i-moto-auc」で車両の落札者や、共有在庫として24時間車両の落札、仕入れできる「モトバザール」での落札購入者に便利な、支払い期限が先延ばしができる「モトオーク・スキップ」サービスについて注目した。
モトオーク・スキップについての内容は、販売店である会員店が、同社オークションで落札した車両の支払代金、またはモトバザールで仕入れた車両の落札代金の支払いを、ともに落札日より最長で4週間まで支払い期限を先延ばすことができるものだ。販売店経営者にとっては貴重なサービスとなる。
通常の場合は、オークションであれば木曜開催のオークションで落札した車両の支払い期限は、翌週の水曜までとなる。共有在庫のモトバザールで落札購入した場合は、通常では落札日より1週間までの支払いとなる。モトオーク・スキップを利用すれば、どちらの支払いも通常よりさらに3週間も先延ばすことができ、店舗経営においては重要な見逃せないサービスとなる。
モトオーク・スキップの利用では、同社会員店は登録料として年間6000円、落札車の価格帯ごとに手数料が発生する。手数料(以下の表)は、落札価格10万円未満の500円からで、80~100万円未満で5000円、100万円超えでは落札価格40万円ごとに2000円の追加としており、手数料も抑えられて設定されている。ただ、通常通り1週目で支払いができれば手数料がかからない。担保が不要で最高500万円まで利用が可能で、車両台数にすると3、4台分ほどの支払いを先延ばしできるということだ。
「運転資金確保」ローン売上後、支払いで
店舗に限らず経営では基本的に、売上金の回収は「早く」、仕入れなどの支払いは「遅く」したいとすることが多くの経営者が望むところであろう。そうすることで運転資金、資金繰りに余裕ができる。モトオーク・スキップを利用することは、まさに資金繰りに余裕ができるサービスだ。同社の担当者は、実際に利用する会員店は約半数で、予想よりも少ないといった印象の表情を浮かべており、利用価値の高さを認識していない会員店も少なくないなどとしている。
具体的には、資金繰りの余裕によりオークションやモトバザールで仕入れた車両を、お客様がクレジットローン払いで購入した場合は、お客様との契約やローン申請後にクレジット会社より支払われた後に、オークネットMCに支払うことができるメリットがある。
店頭にお客様が希望する車両がない場合の注文での仕入れの場合は、先に挙げたクレジット会社からの支払いが見込めるためモトオーク・スキップを使いやすいが、注文がない店頭在庫を仕入れる場合は、少なくても3週間以内に販売できれば良いが、販売見込みがなかなか望めない。いつ販売できるのかの目途が立たない店頭在庫の仕入れの場合は、利用が困難と考える経営者もいるだろう。
しかし、店頭在庫をある程度の台数を用意しなければ、販売につながりやすい中古バイク情報サイトに掲載ができない。モトオーク・スキップを利用して人気の車両などを仕入れることで、店頭在庫を増やすことができ、中古バイク情報サイトにも掲載ができ販売につながりやすくなる。
モトオーク・スキップの利用では、例えば、低額車両の仕入れの支払いでは、通常の1週間以内の支払いにして、高額車両を仕入れた場合だけモトオーク・スキップを利用するといった活用の使い分けも有効だ。それにより店頭在庫を増やすことができ、販売にもつながりやすくなる。
特にモトオーク・スキップの利用価値では、モトバザールで仕入れた車両の支払いでの利用価値が高い。24時間車両の仕入れが可能なため、お客様の希望車両を即検索が可能で、短期間で落札・仕入れができることで、お客様への販売機会を逃してしまうことが抑えられ、なおかつモトオーク・スキップで支払いを伸ばせる。同社の各種サービスを組み合わせることで店舗の経営に余裕が生まれる。モトオーク・スキップを利用したことのない会員は、一度利用してみることで、新たな有効な利用の仕方が発見できるかもしれない。運営改善の可能性が発見できるかもしれない。