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モト・グッツィ「ステルビオ」発売  ピアッジオGJ  伝説の車名復活

モト・グッツィ「ステルビオ」発売  ピアッジオGJ  伝説の車名復活

2024.07.23

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モト・グッツィ「ステルビオ」発売  ピアッジオGJ  伝説の車名復活

ピアッジオグループジャパンは、グループブランドであるモト・グッツィの新しいアドベンチャーモデル「ステルビオ」を7月10 日より受注販売を始め、8月より出荷すると発表した。歴代のステルビオの名を復活させた。カラーはバルカンブラック マット仕上げの黒とグレーの組み合わせを主体に、タンクとサイドパネルにイエローのアクセントが施されたバルカンブラックを導入。

 

同モデルは2021年に創立 100周年迎えたモト・グッツィが、伝統ある縦置きVツインを2022 年に完全にゼロから考案・設計した新型水冷縦置き Vツインエンジン搭載のV100マンデッロの発表に続く2作目となるモデル。

 

ステルビオは最先端の電子制御を搭載したモーターサイクルで、独創的なデザインと構造哲学、モト・グッツィの伝統を維持しながら現代的なデザイン、安全性や快適性を実現したという。ハイパフォーマンスと独特のサウンドを奏でる水冷DOHC4 バルブの縦置きVツインエンジンは、オンロード、オフロード等、あらゆる走行シーンで魅力ある感動的なライディングを提供するとしている。

◆洗礼されたデザインと先進のエアロダイナミクス

エンジンは心臓部であるだけでなく、他のモト・グッツィと同様デザインの中心であり、全体のデザインは、彫刻のように上へと延びるエンジンから始まり、シリンダーヘッドがタンク横から飛び出したスタイルを特徴としている。タンクとシートを中心とした主要な幾何学的ボディワークコンポーネントは、複雑で細部へのこだわりを維持しながらラインの優雅さを増幅させ、素材、色、仕上げは、未来のスタイルトレンドに目を向けた形状と 複雑なディテールを通して、イタリアのエッセンスを強調したという。

 

エアロダイナミクスは、独自の風洞施設を持った先駆的なオートバイブランドとしてモト・グッツィの伝統に沿い、風圧からの保護、快適性、 ライディングの喜びを最適化することを目的に、専任のエンジニアチームにより広範囲かつ綿密に設計されたという。

 

理想的な最小限のスペースで最大限の保護性を提供するために、CFD(数値流体力学)計算ソフトウェアを使用した 1,500 時間 を超えるシミュレーションと、風洞での数え切れないほどのテストを実施したという。ウィンドスクリーンも2 つのサイドデフレクターによって、後方への空気の渦を回避しながら気流を逸らすように形作られており、ライダーの身長に対応するために、時速 150km までは高さを最大 70mm の範囲を電動で調整が可能。

 

フロントマスクは、DRLが鷲の輪郭を強調するLED照明システムによってアイデンティティが表現されており、側面も完全に露出したエンジンの独特な構造やラジエーターを目立たないように配置、ウォーターパイプを見えないようレイアウト、電装系の配線を完全に隠すなどの改良により、メカニカル純度の向上に貢献しているとしている。

 

◆進化した「コンパクトブロック」Vツインエンジン

V100 Mandello に導入されたエンジンユニットを搭載しており、ライディングエクスペリエンスの全体的な満足度が向上。V100 Mandello とステルビオのプロジェクトは並行して開始されたが、開発段階においてまったく異なる経路をたどる別物。リードバルブを介してクランクケースから隔離されたオイルサンプを実現することにより、エンジン下部の小型化に成功。オフロード走行にも対応した最低地上高の確保が可能になったとしている。

 

エンジンは、強力で応答性が高く燃費効率と適度なランニングコストのバランスを保ちながら、スロットルをひねるたびに強力なトルク感を得られる最先端のエンジンで、コンパクトかつ軽量でありながら、活発で機敏な性格の車体を実現したという。

 

1シリンダーあたり 4 つのバルブを駆動するフィンガーロッカーとデュアルオーバーヘッド カムシャフトを採用した90°縦置きVツインは、総排気量は1042cc、ボア×ストロークの値は 96mm X 72 mm。クランクケースはウェットサンプ方式を採用しており、クランク室はリードバルブパック によってオイルサンプと分離している。オイルパンが浅くなるためエンジンの搭載位置を低くすることができ、ハンドリングが向上すると共に、オフロードでの障害物を回避するのに十分な地上高が確保された。

 

クランク室内のオイル量を減らすことでサイズの抑制、フリクションを低減して燃料消費量を低減する利点もあるという。慣性を可能な限り低減するために多大な研究開発が注がれ 、1200 8Vエンジンより最大 50% 低減、重量が軽減され応答性が向上したという。逆回転クランクシャフトは、90°構造によってすでに完璧にバランスが取れている 1次フォースのバランスを取ることが目的ではなく、加速や減速時の不要な反動を排除し、乗り心地を向上させる。クランクシャフトの重量と寸法を削減することも可能になり、コンパクトさと全体的なパフォーマンスの両方を向上させた。

 

アウタークランクケースは、8ヵ所でフレームに取り付けられ、フレームの一部として構造的機能を持たせる。新設計されたパワーユニットはV85TTのスモールブロックエンジンより103mm短く、先代の4バルブエンジンである1200 8V よりも軽く、非常にコンパクトなパワーユニットを実現。スリッパーシステムを備えた油圧制御の湿式多板クラッチも大きく貢献しており、より堅牢で信頼性が高いだけでなく、コンパクトで軽量だという。オルタネーターは効率を向上させるために位置が変更され、前面に配置されるのではなく、シリンダーのVバンク内に配置されている。

 

もう一つの特徴は、従来の物とは異なりシリンダーヘッドが90度回転しており、より広い足元スペースが確保された。さらにインテークラインと電子制御インジェクションのコンポーネントの配置も合理化。実際2つのスロットルボディは、より短く直線的なインテークマニホールドを備え燃焼室への空気と燃料の混合気の供給を最適化し、出力の向上やよりスムーズなパワーの供給、燃費効率の向上、有害物質の削減などを得たという。フィンガーフォロワー式ダブルオーバーヘッドカムシャフトの採用により、より積極的なバルブリフト制御が可能となり、性能の向上に加え、無駄な燃料消費を削減した理想的な燃焼を実現した。

 

これにはライド・バイ・ワイヤ電子制御システムが貢献しており、スロットル操作中の正確な制御を可能にしている。シリンダー ヘッドの向きを回転させることで、2つのエキゾーストパイプを滑らかに湾曲して合流させる排気システムの設計が可能になり、ヘッドパイプにはライダーの脚から熱気をそらすように設計され、保護シールドも装備。 6速ギアボックスは再設計され、よりスムーズでシームレスなギアシフトが実現。オプション設定の電子制御クイックシフトのパフォーマンスも向上しているという。

 

最大出力は 8700rpmで115hp、最大トルクは6750 rpmで105 Nmを発揮。わずか3500rpmでその82%を発生するという。レブリミッターは9500rpmで作動する。新設計で低燃費性能とランニングコストを軽減するエンジンが実現し、サービスインターバルは 1万2000kmごとに設定された。

 

3つのラムダセンサーの導入により、ユーロ5+排出ガス基準に準拠しており、ファイナルドライブシャフトは、左側に配置されたアルミニウム製の片持ちスイングアーム内を通り、リアホイールを駆動。V100マンデッロと比較して、オフロードでの走行に適応させる強化を図った。スイングアームの延長などにより、スロットルを開いたときの車体の挙動への影響が効果的に排除され、スイング アームのリアクションロッドが不要になり、チェーンドライブに似た加速と減速時のシームレスでスムーズな乗り心地を実現。

 

メンテナンスの軽減や清掃の容易さなど、シャフトドライブによるすべての利点も享受できるという。特徴的な点として、スイングアームの支点に6度の角度で配置された独立したユニバーサルジョイントを備え、車両の中央部分のスリムなプロファイルを維持し、重量を軽減し人間工学においてのメリットがあるだけでなく、ベベルギアを84度の角度に設定することが可能になったという。スイングアームは 170/60 タイヤ、4.5インチ幅のチューブレススポークリムを装着でき、同車の冒険心を強調するとしている。

◆爽快な体験を提供するライディング

アドベンチャーツーリングや日常の移動において快適さと揺るぎないパフォーマンスを提供し、スポーティなロードライディングを求めるユーザーに爽快な体験を提供するとしている。1 台に複数の個性の融合を芸術的に実現しているという。快適で楽しい乗り心地は、エンジン構造とシート下まで伸びる 21リットルの燃料タンクを装備し最適な重量配分と質量の低減。エンジンを車体の強度メンバーとして使用する、専用の新しい鋼管フレームの特別なレイアウトとなる。フレームのフロンアンカーポイントは、V100 Mandelloの2つ から4つとし、剛性を20%向上。1520 mmのホイールベースと25.6°のステアリングヘッドアングルにより、コーナーの多い道路でも機敏性とスポーティなフィーリングが得られるという。

 

シート高830mmでゆったりとしたサイズのシートがもたらす十分な快適性と、背中をまっすぐに保ち、足をわずかに曲げたライディングポジションにより、快適なツーリング姿勢を保つ事が可能。中央部分が細くなったシートは、停止状態で両足が地面に接地しやすく、安定したバランスを保ち、同車のオン/オフ ロードバイクの長年の伝統を踏襲。

 

アルミニウム製ハンドルバーは、オフロードでのコントロールに最適でありながら、よりリラックスしたツーリング姿勢を提供する。パッセンジャーシートは大きなグラブバーと幅広で十分なパッドを入れ快適なツ ーリング姿勢を可能としている。オプションのパニアケースのマウントシステムは非常に独創的で、ケースを装着していない状態ではバイクの外観をすっきりさせ、重量を軽減、横幅の寸法も最小限に抑えているという。

 

サスペンションシステムはロングツーリングに必要な快適性と、170mmの十分なトラベル量により、荒れた地形での信頼性の高い接地感を提供。46mm径のザックス製フロントフォークは、リバウンドとスプリングプリロードが調整できる。KYB製リアショックアブソーバーは、便利な手動式リバウンド調整とスプリングプリロードが調整可能。傾斜させたレイアウトは、Brembo製のブレーキシステムには、フロントに320 mm径のフローティングディスクと、ラジアルマウントのモノブロックキャリパーを装備。ハンドルバーのマスターシリンダーは、ブレーキ、クラッチ共にラジアルポンプを採用し、どちらも調整式レバーを装備。リアブレーキには、280mm径のディスクと、デュアルピストンキャリパーを装着。フロント19インチ、リア17インチのホイールは、チューブレス対応のスポークホイールを採用し、軽いオフロードライディング にも対応するタイヤが装着できるという。

 

◆安全性と快適性、パフォーマンスを最適化する電子制御

優れたパフォーマンスと燃費を実現するライド・バイ・ワイヤ電子制御スロットル、マレリ11MPコントロールユニット、加速度センサーとジャイロセンサーにより、路面に対するバイクの向きを識別する6軸慣性プラットフォームを含む、最先端のエレクトロニクスパッケージを採用。

 

コンチネンタルと共同開発したコーナリングABSで安全性を確保。横方向の加速度、フロントブレーキレバーからの圧力、リーンアングル、ピッチング、ヨーイングなどのさまざまなパラメーターを継続的に監視する専用のアルゴリズムによって、コーナリング中のブレーキとABSの介入を確実なものにするという。

 

ライディング モードは、ツーリング、レイン、ロード、スポーツ、オフロードの 5 つを用意。各モードでは、3つの異なるエンジンマップ、4 段階のトラクションコントロール、3つのレベルのエンジンブレーキ、および2段階のABSコントロールを備えた。

 

デイタイムランニングライト(DRL)を備えたフルLEDライティングシステムや、車体が傾斜している際にコーナーの内側を照らして視認性を向上させるコーナリングライトシステム、メーターパネル横のUSBポートを標準装備。5インチのカラーTFTメーターパネルはさまざまな車両走行、機能などの状態情報を表示する。

 

 

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