◆軽二輪車(126~250㏄)販売台数
3月の「軽二輪車の販売台数」は前年同月に比べて2ヵ月連続で減少した。さらに需要期ながらも2月の販売台数に比べても減少した。銘柄別では4銘柄とその他すべてが前年月割れとなった。
全国軽自動車協会連合会の調べによる今年2月の軽二輪車の販売台数は、前年同月に比べ15.4%減少の4708台であった。特に同クラスでは販売台数が1月より減少が続いている。3月の台数は前月の2月に比べても3.7%減少した。1月から3月までの累計台数では前年同期に比べ9.3%減少して1万4757台にとどまった。
同クラスでは昨年後半以降、連続で出荷台数は前年同月を割る状態にあり、需要に対して流通台数が少ないことが影響したことが挙げられそうだ。
銘柄別の販売台数では、ホンダが前年同月に比べて1.5%減少し2553台であった。1月からの累計販売台数は前年同期比8.4%増加を維持し8664台となる。ヤマハは同24.7%減少の730台で、累計では同18.4%減少して2115台であった。スズキが同34.8%減少して627台で、累計台数は同34.5%減少の1657台。カワサキは同35.7%減少して421台であった。累計台数は同36.8%で1170台。輸入車などが含まれるその他は同1.6%減少して377台であった。1月からの累計台数は5.8%増加して1151台であった。
◆小型二輪車(251㏄超)販売台数
2月の「小型二輪車の販売台数」は今年1月から3ヵ月連続して前年月に比べて減少となった。しかし、販売台数では前月の2月に比べて増加した。同クラスは今年に入り低調に推移している。銘柄別でヤマハが4ヵ月ぶりに前年月を超えたが、ほかの銘柄は比較的に大きく前年月を割った。
全国軽自動車協会連合会の公表による3月の「小型二輪車の販売台数」は、前年同月に比べ17.6%減少の6577台であった。昨年が大幅に台数を伸ばしたこともあり、今年3月も前年月を割ったものの、コロナ前のレベルにとどまったといえそうだ。3月は前月の2月に比べると、8.8%増加となった。1月からの累計台数は18.2%減少して1万7430台となる。
銘柄別の販売台数では、ホンダが2月に続き前年同月に比べ大きく減らし29.9%減少で1699台であった。累計台数では前年同期比で24.2%減少の4835台となる。ヤマハは昨年11月以来で増やし同9.6%増加で812台であった。累計台数は17.1%減少で1970台。スズキが同18.2%減少の467台。累計台数は同13.0%減少の1292台。カワサキは同30.1%減少の1278台であった。累計台数は同32.7%減少の3494台となる。輸入車などのその他では同3.9%の減少で2321台、累計台数は同0.7%減少で5839台であった。
同クラスは、世界市場で需要が高まっており国内メーカーをはじめ、海外メーカーでも販売が拡大。コロナの影響が回復基調にあるものの、世界市場の需要に生産が追いついていない状況で、国内でも車両不足が影響しているものとみられる。軽二輪車と同様に同クラスも出荷台数は昨年末より前年月を割っている。ただ台数ではコロナ前の状態に戻ったといえそうで、依然、需要が高いといえそうだ。
4月前半までに各モーターサイクルショーの開催がひと段落し、需要が喚起されたとみられるほか、ゴールデンウィーク前でもあり、4月は3月以上に需要が高まりそうだ。一方で、生産から販売店への納入、購入者への納車の遅れと長期化の状態にある中で、納期遅れの軽減や次期新型投入の時期の関係から受注を停止するなども影響していないともいえないことから伸び悩みがみられそうだ。