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大同工業、椿本チエインの子会社に  来年1月株式交換により統合

大同工業、椿本チエインの子会社に  来年1月株式交換により統合

2025.05.20

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大同工業、椿本チエインの子会社に  来年1月株式交換により統合

二輪用チェーンなどを主力とする大同工業は、椿本チエインの子会社となる。椿本チエインが大同工業と株式を交換する形で経営統合し、大同工業を来年1月に完全子会社とする。大同工業は今年年末、東京証券取引所スタンダード市場で上場廃止となる予定。両社の経営統合により総合力を結集し、グローバル市場における競争力の強化を図るねらい。

 

株式交換による統合は5月14日の両社での取締役会決議により実施することを決定したもの。統合では椿本チエインおよび大同工業から、独立した立場で株式交換の検討を行うとしている。

 

統合の目的として、昨今、国内チェーン業界における外国資本の流入増加など、市場環境の変化を受け業界再編が進み、特に中国や韓国のチェーンメーカーが日本市場への参入を積極的に展開。同時に米国、欧州においてもチェーンメーカーの再編、統合が進んでおり、両社ではグローバルでの競争がさらに厳しくなるとしている。さらに脱炭素社会実現に向けた要求に対応することが求められているなど事業環境の変化が生じているとしている。こうした状況で両社は経営統合により総合力を結集し、グローバル市場における競争力の強化を図り、日本の産業を守り、世界の産業の発展にも資するなどを理由に挙げる。

 

大同工業は、椿本チエインからの提案について慎重に検討した結果、両社グループの人材、資産、技術、ノウハウなどの経営資源を相互に活用し、両社グループ全体での最適な財務戦略を実現することにより、新たな事業機会の創出を可能としている。さらに両社グループの中長期的な経営戦略を機動的に実現することが可能としており、本株式交換は大同工業の企業価値向上に資するとの認識に至ったことを挙げる。

 

統合に向け株式の交換については、大同工業で6月24 日予定の株式交換契約承認定時株主総会決議し、12月26日に最終売買、12 月29 日に上場廃止の予定。2026 年1月1日に株式交換の実施する予定。株式交換の割当ては、大同工業株式1株に対して、椿本チエインの普通株式0.65株を割当交付する。

 

今年3月期の決算では、椿本チエインの連結業績は売上高が2791億9300万円、営業利益は228億5400万円、経常利益は253億3200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は221億2200万円となる。大同工業の売上高は575億1500万円、営業利益が13億8200万円、経常利益14億3400万円、親会社株主に帰属する当期純利益11億9200万円であった。

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